オンライン署名活動「吉田寮を残したい!京大は裁判をやめて!2023年版」を開始しました。署名、拡散にご協力いただけると幸いです。どうぞご賛同をお願い申し上げます。
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<署名ページ(change.org)へのリンク>
https://www.change.org/p/%E5%90%89%E7%94%B0%E5%AF%AE%E3%82%92%E6%AE%8B%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84-%E4%BA%AC%E5%A4%A7%E3%81%AF%E8%A3%81%E5%88%A4%E3%82%92%E3%82%84%E3%82%81%E3%81%A6-2023%E5%B9%B4%E9%96%8B%E5%A7%8B%E7%89%88?redirect=false
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~署名ページ説明文~
みなさんこんにちは!私たちは京都大学吉田寮に暮らす寮生です。吉田寮は現在、京都大学執行部に寮の建物からの立ち退きを要求する裁判を起こされており、存続の危機にあります。
私たちは京都大学執行部に以下のことを求めます。
1、現棟の老朽化対策を含む今後の吉田寮のあり方について、団体交渉を含む、寮自治会など当事者との話し合いを再開すること
2、吉田寮自治会と京大の歴代役職者が締結してきた確約を引き継ぐこと
3、寮生・元寮生を被告とした建物明渡請求訴訟を取り下げること
2023年5月6日 吉田寮自治会
吉田寮の現在の状況
吉田寮は1913年より続く日本最古の現存する学生自治寮であり、現在でも現棟(1913年建造)と新棟(2015年建造)の二つの建物におよそ120人の寮生が暮らしています。
寮生自身が寮の運営・管理を行う自治寮であり、長きに渡って大学と公開の場の話し合い(団体交渉)によって約束を定め、寮のあり方を考えてきました。
長い歴史を持つ現棟の老朽化が指摘されて以降も、寮自治会側から改修案を出して老朽化対策のために話し合いを重ねてきました。
しかし京都大学は2015年10月以降寮生との話し合いを拒み、2017年12月、突如として新入寮生の募集停止と吉田寮に居住している全寮生の退去を求める「吉田寮生の安全確保についての基本方針」を一方的に発出しました。これは、それまで吉田寮と大学とが話し合いを経て形成してきた数多くの合意を全く無視したものでした。
それだけに留まらず、京都大学は吉田寮の現棟と食堂の明け渡しを求めて、2019年には吉田寮生を提訴するという強硬手段に出ます。
この裁判は第一審が京都地方裁判所で争われており、今年(2023年)の7月に結審し(法廷での最後の議論がなされ)、そして年内に判決が出る見込みです。
吉田寮自治会は一貫して、京都大学がこの裁判を一刻も早く取り下げ、論点となっている吉田寮現棟の老朽化対策に関する話し合いを再開することを要求してきました。ですが、大学は裁判が進行していることを口実に、寮との対話に全く応じようとしてきませんでした。
訴訟の問題点
京都大学が吉田寮生を相手に起こしたこの裁判は、いくつかの重大な問題を含んでいます。
まず、この訴訟は、その前段階の「基本方針」と合わせて、これまでに吉田寮と大学とが築いてきた数多くの確約(合意)を無視したものでした。私たちがこれまで大学と結んできた確約には、話し合いに基づいて吉田寮のことを決定することが明記されています。裁判所という外部の機関に決着を委託する形で寮生を追い出そうとすることは、確約への明確な違反です。
これらの合意は、大学側の学生部長や副学長が責任をもって寮自治会と結んだものであり、組織同士の約束です。今の大学執行部はこれを担当者が「個人的に」結んだものに過ぎないと言っていますが事実に反しており、組織間の約束を一方的に破ることは到底許されるものではありません。
また、京都大学は寮生立退きの主な根拠として現棟の老朽化を掲げていますが、その解決のためには、裁判によって無理やり寮生を追い出すことよりも、当事者との対話を通じて現棟の老朽化対策を行うことがより望ましいはずです。
京都大学は「対話の精神」を基本理念として掲げていますが、今実際に行っていることはまさしく正反対の行為です。
また、そもそも大学という場において、学生と大学執行部との間には大きな權力差があります。權力、金銭力を有する主体が、そうでない主体に対して無用な訴訟を仕掛け、金銭的・精神的に圧力をかけることはSLAPP訴訟と呼ばれ、たとえばアメリカの一部の州では規制されている程に不当な行為です。本来話し合いによって解決を図ることができる学内問題について、大学執行部が学生である寮生を訴えることはまさに恫喝的なSLAPP訴訟に当たります。
事実、吉田寮生は裁判により金銭的にも精神的にも多大な負担を強いられています。未来の世界のために学び生活する寮生が、一刻も早く本来の生活に戻れることを望みます。
吉田寮の意義
100年以上の歴史を持つ吉田寮ですが、コロナ禍を経た今、安価な家賃で住むことができ、人と人とのつながりが保障された福利厚生の場として、その重要性は日に日に増しています。
吉田寮は、そこに暮らす寮生自らが寮のあり方を決めていく自治寮です。多様な年齢、ジェンダー、国籍の人々が共に暮らし、セーフティネットとして、また未来の社会を模索する場としての役割を担っています。
吉田寮現棟は建築的にも非常に貴重な歴史的建造物であり、日本建築学会近畿支部と建築史学会から保全の要望書が提出されています。
また、吉田寮は京都大学が基本理念の「社会との関係」の条項に掲げてもいる「開かれた場」としての機能を果たしてきました。大学は単なる学生と教員、研究者の空間であるだけでなく、社会を構成する多くの人が関わる交流と知の創造の空間としての役目も持っていると、私たちは考えます。
特に裁判で明け渡しの対象になっている吉田寮食堂は、寮内外の人がイベントを企画し、芸術表現の創造の場、学生と市民の学ぶ場として機能してきました。コロナ禍を経て、人と人とがつながり語り合う空間の重要性は一層認知されるようになっています。
こうした意義をもつ吉田寮を後世につなげていくために、私たちは、京都大学が一刻も早く裁判を取り下げ、吉田寮自治会との対話を再開することを望みます。
そして、京都大学を動かすためには、寮生だけでなく、幅広い立場の方々の声が必要です。
是非とも、このキャンペーンにご署名いただくとともに、共有もお願いしたく存じます。私たちの運動に賛同・シェアいただければ、この上ない喜びです。
署名ページはこちら