京大当局による大学構内への警察大量導入に対する抗議声明
2018年10月26日
吉田寮自治会
2018年10月18日午後、本学本部構内に20人をゆうに超える警察官及び警察車両が動員される騒動があった。その際、15人あまりの警察官が1人の人物を羽交い締めにし、教育推進・学生支援部棟から建物の東側に駐泊した警察車両へと連行した。併せて、厚生課窓口に至る通路を複数名の警察官がおよそ2時間に渡り封鎖した。また、警察官が駆け付けた学生らをみだりに撮影した。
当日、一部メディアにより「川端署によると、逮捕容疑はキャンパス内で職員の退去要請に応じなかったというもの」と報道が為された。
これら一連の京大当局による大学構内への警察大量導入行為は、大学自治に対する深刻な破壊行為であり、我々は断固としてこれに抗議する。
そもそも、「学外者」であればみだりに構内からの不退去を要請しても良いという発想に問題がある。学術・研究・教育機関であり世界中から資源を集約している京都大学への入構は、万人が有する当然の権利である。また、現在京大当局が「学外者」として名指している諸個人のうちには、「放学処分」によって一方的かつ不当に「学外者」とされた者も含まれている。
このように、職員による退去要請自体が正当なものであるか疑わしい状況で、警察権力をいたずらに導入し、「学外者」を暴力的に排除し逮捕勾留という人権侵害を促す行為を京大当局が積極的に行ったという事実は、大学自治への破壊行為として到底看過できない。
本件に携わった当事者は、公の場で説明責任を果たし、被害者の人権恢復に尽力し、自ら壊した大学自治の修復に向けて労力を払うべきである。
2018年10月26日 吉田寮自治会