確約引き継ぎを求める公開要求書

2023年4月23日

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京都大学 教育、学生、入試担当理事 兼 副学長 國府 寛司殿
京都大学 役員会御中

確約引き継ぎを求める公開要求書

2023年4月15日
吉田寮自治会

目次

  1. 概要
  2. 用語解説
  3. 背景
  4. 項目解説
  5. 注釈

1、概要

吉田寮自治会は、本日2023年4月15日時点での京都大学学生担当理事である國府寛司殿、そして京都大学の役員である皆様へ以下の通り要求します。2023年5月20日までに回答してください。なお、やむを得ない事情により期限までに回答できない場合は、その理由と共にいつまでに回答できるかを吉田寮自治会までお知らせください。

・吉田寮自治会と歴代役職者が締結してきた確約を引き継ぐこと

2、用語解説

吉田寮自治会
 吉田寮自治会とは、吉田寮に居住する全寮生によって構成される自治組織です。

歴代役職者
 ここでいう歴代役職者とは、主に寮自治会との団体交渉において京都大学当局の代表者として登場し、確約書に押印してきた人物群を指します。大学法人化以前は学生部長が、法人化以降は副学長と学生担当理事を兼任している者がそれにあたることが多く、現在は國府寛司副学長が該当するものと思われます。

確約
 確約とは、吉田寮自治会と京都大学の間で取り決められた約束事、及びそれを文字に起こしたものに京都大学の責任者と吉田寮自治会の代表者が署名・押印して成立する文書のことを指します。確約は基本的に団体交渉の結果結ばれるものであり、「特定の議題に関して交渉の結果得られた合意事項を確認するもの」と「寮自治会と大学当局の関係のあり方や抽象的な方針などの確認事項も含む包括的なもの」の2種が存在します。今回引き継ぎを求めるのは後者のうち最新のもの(杉万元副学長と2015年2月12日に締結された確約、以下「150212確約」と記述)です。150212確約を含む全ての包括的確約の最終項には「吉田寮自治会と確認した本確約の全項目について、次期の副学長に責任をもって引き継ぐ」という文言があり、今回の要求は150212確約のその条項に則ったものです。

引き継ぐ
 当然ながら引き継ぐとは内容を承認することを含みます。事情や環境が変わって合意の内容を変更する必要性に迫られたのであれば改めて話し合いの場を開いてそのことを述べ、相手と合意に至る努力をすべきであり、両者が合意し署名までした事項について一方的に無視することは自身の社会的信用を毀損する行為と言えるでしょう。また形式的には、今回引き継ぎを求める150212確約の最終項にある「次期の副学長に」引き継ぐという文言が達せられるには川添信介・元副学長に引き継がれることが必要不可欠でした。しかし実際には川添氏にこの確約が引き継がれることはなく、川添氏の副学長就任以降確約の引き継ぎが断絶しています。そこで吉田寮自治会は、國府現副学長への引き継ぎを以て150212確約における最終項の理念が遡及的に達せられ、自治会と京都大学当局の間の関係の回復が図り得るものと考え、今回の声明にて國府氏への確約引き継ぎを求めています。

3、背景

 「2.用語解説」の「確約」の項にて確認した通り、包括的確約はその最終項に当たる引き継ぎ条項によって次期担当者への引き継ぎをその内容に含んでいます。実際2014年就任の杉万元副学長の代までは新しい副学長の就任とともに引き継ぎのための団体交渉が行われ、先代の副学長と交わされた確約について全ての内容を確認した上で新たな包括的確約が結ばれてきました。しかし、杉万氏に代わり2015年に就任した川添元副学長は団体交渉への出席を拒絶し、それどころか過去に締結された確約書は「半ば強制されて」成立したもので「本学の正式な機関決定を経て署名されたものではな」いため無効である、と主張しました(※1)。川添氏のこれらの言動についてはかねてより批判している通り(※2)ですが、今回確約の引き継ぎを考えるにあたって重要となるのは川添氏が無視したからといって確約の有効性が損なわれることはないという点です。「2.用語解説」で先述した通り確約とは吉田寮自治会と京都大学当局の二者が代表者を通して結んだ合意であり、その内容を否認するのであれば改めて二者の合意をとりもつための公開の話し合いの場を設けるべきであると言えるでしょう。話し合いを公開の場で行うのは、双方の間に存在する大きな権力差を僅かなりとも緩和し、また吉田寮に関係・関心をもつ多様な当事者(※3)を話し合いの場から排除しないためです。実際2015年までの数十年間にわたり、この公開の場での話し合いを通して寮自治会と大学当局は合意形成をはかり、吉田寮食堂の補修・新棟の建設(2012年に確約締結、15年に完了)など、吉田寮の運営に関する問題についてともに取り組んできました。確約を否定した川添氏は確かに京都大学側の責任者ではあったものの、川添氏の任期中に確約を更新する(あるいは破棄する)ような何らかの合意が結ばれたという事実はなく、結果として150212確約は現棟食堂明渡請求訴訟が継続中である現在も有効なままです。

 さて、形式的に「引き継ぐ・引き継いだ」旨を寮自治会に伝えるだけでは、引き継ぐことの意味をなしません。これは確約を引き継ぐにあたっては過去の確約を文字上で認めるだけでなく、その内容をどう解釈するかについても吉田寮自治会と京都大学当局との間で合意し、現状に即した新たな確約を締結することが必要であるためです。確約の引き継ぎとは、合意形成のプロセスを引き継ぐことを含意するのです。150212確約が締結されてから8年が経過しようとし、寮自治会・大学当局の双方を取り巻く環境が変化している現在、双方にとって納得できる内容をもって合意を結ぶ必要があります。従って、現状の両者のスタートラインとなる150212確約の各条項についてその意味するところを相互に確認し、認識の食い違いのあるところは擦り合わせ、その上で新たな確約の内容について合意を目指すための話し合いの場が必要になります。なお、私たちは新型コロナウイルス感染症が完全に収束してはいない現状においては、オンラインツールを利用するなど感染症対策に留意し多くの人が参加できるように開かれた形での新たな話し合いの形式についても、寮自治会・大学当局の双方で協力して模索したいと考えています。

※1 2018年8月28日 川添信介理事『「吉田寮生の安全確保についての基本方針」の実施状況について』
※2 2020年10月1日 吉田寮自治会『2020年10月からの京都大学役員一同への要求書』などを参照。
※3 ここで「当事者」という言葉を用いているのは、吉田寮に関係する主体は居住者である寮生だけではなく、寮籍の有無にかかわらずさまざまな関わり方をする「寮外生」もまた吉田寮という環境を形成する一員であるという事実を強く意識するためです。京都大学の学生寄宿舎である吉田寮に居住できるのは寮生のみですが、吉田寮が外界と切り離されて存在するわけではない以上、寮生だけを利害関係者として見なすことはさまざまな軋轢を生みます。

4、項目解説

 この項目では、前項以前の各所で触れてきた150212確約の内容―とりわけ現在にも適用され得る重要な項目―について確認します。確約の全文については吉田寮公式ホームぺージに掲載されている(※4)のでそちらを参照してください。

※4 https://www.yoshidaryo.org/kakuyaku/

項目1「大学当局は吉田寮の運営について一方的な決定を行わず、吉田寮自治会と話し合い、合意の上決定する。また、吉田寮自治会が団体交渉を希望した場合は、それに応じる。」

[解説]

 150212確約の第一項に設定されているこの項目は二つの部分、すなわち⑴合意による寮運営と⑵団体交渉への応答によって成り立っています。

 これまで吉田寮自治会は、寮生など当事者間の「話し合いの原則」を軸としながら、差別や抑圧を可能な限り減らし学生の学ぶ権利を確保することを目指して京都大学の学生寮として責任ある自治を担ってきました。性のあり方や国籍による入寮資格の制限を撤廃し、福利厚生の門戸を吉田寮自治会が主体的に広げてきたことは、その一例です。

 他方、大学執行部が一方的に寮のあり方を決め、その決定を居住者である寮生に押し付けることは、学生の生活実態にそぐわない、福利厚生施設として不適切な運営を招きかねません。実際、京都大学内の他寮において近年寮費の大幅な値上げが行われ、また当局が管理する留学生寮では在寮年数等が厳しく制限されている現状があります。

 多様な背景・属性を有する当事者が、互いに納得できる結果を得るための「話し合い」というプロセスを経由して初めて、吉田寮は福利厚生施設として十全にその役目を果たすことができます。大学執行部の定める画一的な方針に従った管理・運営では捉え切れないさまざまな課題を克服できる点にこそ、学生自治寮の長所は存在します。逆に言えば吉田寮の管理・運営に際して、寮自治会など当事者の意思が尊重され、当事者との対話と合意形成の上で決定されるのでなければ、福利厚生施設として十分な機能を保持できているとは言えません。つまり、「合意による寮運営」は福利厚生施設としての吉田寮を成立させるための必須条件と言えるのです。

 前項「3.背景」にて詳述した通り、吉田寮自治会と京都大学当局は2015年に至るまで数十年にわたって団体交渉という話し合いの場をもつことによってさまざまな課題を乗り越えてきました。これは団体交渉という形式が寮運営における問題解決に有効であることの証左であり、その有効性は現在でも変わらないと考えられます。当事者の全員が主体的に参加することのできる形での話し合いでなければ、上述した合意による寮運営は有名無実化されてしまいます。従って「団体交渉への応答」もまた、現在も変わらず重要な合意事項であり続けていると言えます。

 現在吉田寮現棟及び食堂は京都大学を原告とし、合計45名の寮生・元寮生を被告とする明渡請求訴訟の対象となっています。学生寮に対する公式窓口である教育推進・学生支援部厚生課に話し合いをしたいと申し出ても「係争中の案件なので話し合いはできない」という回答しか得られず、また学生寮管理を管轄する第三小委員会に繋いでほしいと問い合わせたところ「第三小委員会の議場で吉田寮について扱うことはない」という回答が第三小委員会による議論を経ることなく厚生課窓口から返って来ました。

 しかし我々はそれでも話し合いは可能であり、また必要であると考えています。いわゆる「吉田寮問題」は単に訴訟の勝敗にて決着することはなく、最終的には当事者である寮自治会と大学当局とが互いに納得し合意を結ぶのでなければ真に解決されたとは言えません。私たちは京都大学当局が吉田寮の運営に関する話し合いを再開し、再び合意に基づいた寮運営に戻ってくることを切に願っております。

項目2「大学当局は、吉田寮の新寮・新規寮の建設と吉田寮現棟の老朽化対策について、吉田寮自治会と誠意をもって合意を形成する努力を行う。」

[解説]

 ここでは、本文に記す「吉田寮現棟の老朽化対策」に限って解説します(新規寮の建設については、項目12の解説を参照のこと)。

 2017年12月19日、大学当局は「京都大学」文責で『吉田寮生の安全確保についての基本方針』を発表しました。この発表は、寮自治会と大学当局との間の現棟補修案の検討がなされていないままになされています。この補修案の検討をめぐって、寮自治会からは再三にわたって話し合いの再開の要求を行ってきました。それにもかかわらず、当時の大学当局はこれに応じておらず、加えてこの『基本方針』で「現棟の老朽化問題は未解決のまま残された」と記しています。『基本方針』で記されているこの主張は、150212確約以降、この「項目2」の引き継がれることがなかったがゆえに成立しています。

 この「現棟の老朽化問題」について、大学当局と吉田寮自治会には認識の相違があります。吉田寮自治会は現在の大学当局に、『基本方針』で言及されるところの「現棟の老朽化問題」について、認識をすり合わせる努力をしていくことを強く要求します。

項目10「吉田寮現棟の耐震強度を十分なものとし、寮生の生命・財産を速やかに守るために、吉田寮現棟を補修することが有効な手段であることを認める。」

[解説]

 前項「項目2」解説でも確認した『基本方針』で、当時の大学当局は「本学はすでに昭和50年代から吉田寮現棟の危険な状態を認識している」と主張しています。2015年に大学当局はこの「危険な現棟に居住する学生がこれ以上増えることを避けるため、吉田寮自治会に対して入寮募集の停止を要請し」ています。この『基本方針』ではこの要請に加えて、安全確保を理由に「吉田寮現棟に学生を居住させ続けることはもはや許されず、可能な限り早急に学生の安全確保を実現することは〔……〕最重要かつ喫緊の課題の一つである」と認定しています。これを踏まえて、大学当局は「平成30年9月末日までに、現在吉田寮に入舎しているすべての学生は退舎しなければならない」と結論づけています。

 しかし、寮自治会は現在、段階的な改修が可能―つまり全面的な寮生の退去を必要としない―、かつ現在の構造や規模を維持できる改修案として、次の3案を検討しました。

  1. 条例適用案:「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」を吉田寮に適用することで、現在の構造や意匠を最大限保全して補修する案
  2. RC(鉄筋コンクリート)接合案:建物を部分的に鉄筋コンクリートに置き換えて、建築基準法を適用して補修する案
  3. 居住棟漸次建て替え案:管理棟のみ補修し、より安全性を求められる居住棟は、一棟ずつ現在と同じ規模で建て替える案

吉田寮自治会は、大学に対しこれらの案を2018年7月の「少人数交渉」で提示しました。この「少人数交渉」において「大学当局でも検討し寮自治会にフィードバックを行う」ことが確認されています。

 この「少人数交渉」にもかかわらず、大学当局は『吉田寮の今後のあり方について』(※5)を公表し、「基本方針を実施する過程において、吉田寮自治会による吉田寮の運営実態が到底容認できないものであることを認識」したと述べた上で、次のように主張しています。「この不適切な実態は、学生寄宿舎設置以来の種々の歴史的経緯があるとはいえ、時代の変化と現在の社会的要請の下での責任ある自治には程遠く、学生寄宿舎である吉田寮を適切に管理する責務を負う本学にとって、看過できないものである。」これに付随するテキストとして、川添氏は厚生補導担当副学長名義で以下のように述べています。「「吉田寮自治会」名で活動し、平成31年1月17日に執行された占有移転禁止の仮処分の対象となった寮生の団体については、危険な吉田寮現棟に居住する寮生を増やし続けたことなどの行為・言動に鑑みて、同様の無責任な行為・言動を改め責任ある自治を実現させない限り、本学は〔……〕詳細に係る今後の検討のための話し合いには応じられない。」(※6)このように「話し合いに応じ」るとはしながらも大学当局側から一方的にその条件を提示し、寮の利害関係者を代表する寮自治会との交渉を避けるという大学当局の姿勢は、『基本方針』発出から『吉田寮の今後のあり方について』に到るまで連続しているものです。居住者の安全確保を目指した寮自治会側からの対案があるにもかかわらず、同じ安全確保を理由に大学当局が補修案を斥け続けているということが現状です。

 もとをただせば、これらの対案をもとにした折衝は、150212確約が引き継がれなかったがゆえに止むを得ず試みられたものに他なりません。150212確約が連綿と寮自治会・大学当局の合同で解釈され、かつ現在的な確約へと更新していく作業がなされ、かくてこの確約が次期の副学長に引き継がれたのであれば、このような齟齬は起こらなかったと言えます。『吉田寮の今後のあり方』では、吉田寮現棟の供用に関して「安全確保に加えて収容定員の増加や設備の充実等を図りうる措置」を講ずるに際し、「現棟の建築物としての歴史的経緯に配慮することとする」と述べられていますが、これは寮自治会側が提示した改修案でも達成可能なものです。それにもかかわらず一致点を見出せなかったのは、大学当局が寮自治会との話し合いに応じてこなかったからではないでしょうか。寮生の安全確保のあり方について、現在の状況に即した新たな「基本方針」を寮自治会・大学当局の合意のもとで形成していくことが求められます。

※5 2019年2月12日 京都大学『吉田寮の今後のあり方について』
※6 2019年2月12日 川添信介理事『現在吉田寮に居住する者へ』

項目12「吉田寮新棟の運営は吉田寮自治会が行う。また、大学当局は継続中の協議事項について一方的な決定を行わず、吉田寮自治会と話し合い、合意の上決定する。また、吉田寮自治会が吉田寮新棟に関して団体交渉を希望した場合は、それに応じる。」

[解説]
 ここでは主に吉田寮新棟建設の経緯やこの条項自体の重要性について述べます(合意による寮運営や団体交渉への応答については項目1の解説を参照のこと)。

 現存する吉田寮新棟は、吉田寮自治会と京都大学当局との間の話し合いの成果のうち近年における最大のものと言えるでしょう。2012年9月18日に赤松明彦・元副学長が署名した確約(※7)にて確認された吉田寮新棟(当時はA棟と呼称)建設についての合意は、赤松氏の副学長就任とともに発展したことによって成立しました。そして新棟の建設以降、当項目に記載のあるように大学当局は吉田寮現棟のみならず新棟の運営も吉田寮自治会が行うことを決めるようになります。これは、大学当局が項目1の解説にて述べたような「話し合いを原則とする自治会による寮運営の意義」を認めたということにほかなりません。そのためこの項目は、吉田寮自治会の存在意義を京都大学当局が認めた条項として重要であると考えられます。

※7 この確約では、主に①現寮の処遇は補修の意義を踏まえた上で継続協議していくこと、②新棟を木造と鉄筋コンクリートの混構造で建設すること、③寮食堂を補修することの3点が合意されました。つまり新棟の建設・寮食堂の補修と並行して現棟(当時は現寮と呼称)の処遇に関しての議論を進めていくことが確認されたのであり、川添氏が『「吉田寮生の安全確保についての基本方針」の実施状況について』にて述べた「本学は、止む無く平成 24 年 9 月に、現在の新棟の新築と旧食堂棟の改修のみを行うこととした」という歴史認識は誤っていることがわかります。

項目17「吉田寮自治会と確認した本確約の全項目について、次期の副学長に責任をもって引き継ぐ。」

[解説]

 「2.用語解説」の「引き継ぐ」の項を参照のこと。

 前項「3.背景」でも確認したように、この確約の引き継ぎは、文字上で確約文書を次期の副学長に渡すだけではなく、その内容の解釈を双方で擦り合わせ、その時の現状に即した新たな確約を結ぶことを含めて行われなければなりません。本項目17で書かれている「責任をもって」とは、この実践的な面をも含めた引き継ぎがなされなけばならないということを含意します。すなわち、形骸的に文書を次期の副学長に渡すだけではなく、その解釈が現在どうなりうるかを検討する作業を、当期の副学長は次期の副学長に要請しなければなりません。

5、注釈

 当声明にて度々言及されている川添氏の発出した『「吉田寮生の安全確保についての基本方針」の実施状況について』に対する詳細な反論については、以下の声明を参照のこと。 

https://www.yoshidaryo.org/archives/seimei/1626/