2018年10月17日質問状ならびに要求書

2018年10月17日

京都大学総長 山極壽一 殿

京都大学教育研究評議会 御中

京都大学学生生活委員会 御中

公開質問状ならびに要求書

2018年10月17日 吉田寮自治会

2018年10月1日及び15日、大学職員2名が突然来寮し、吉田寮現棟及び西寮の玄関に「退舎通告」なる文書を貼り付けた。

——-10月1日に貼りだされた文書——

吉田寮に居住する学生各位

退舎通告

吉田寮に居住するすべての学生は、「吉田寮生の安全確保についての基本方針」に基づき、本年9月末日までに退舎しなければならない。

ついては、まだ吉田寮を退舎していない学生諸君は、直ちに退舎するよう通告する。

なお、本年10月1日以降に吉田寮に居続けることは不法占有となるので、念のため申し添える。

平成30年10月1日

京都大学学生担当理事・副学長

川添信介

また10月1日に吉田寮の固定電話が使用できなくなり、翌日厚生課に問い合わせたところ大学当局が遮断したことが明らかにされた。この他、これまで寮生の福利厚生のため大学が直接・間接に雇用し派遣していた複数の寮内労働者が9月末を以て配置転換される、寮に対する大学からの物品支給が差し止められるといった事態が発生している。

これらについて、以下に吉田寮自治会としての見解を述べる。

1、そもそも「吉田寮生の安全確保についての基本方針」は、当事者である吉田寮自治会との何らの話し合いなきまま「決定」されたものである。これは「大学当局は吉田寮の運営について一方的な決定を行わず、寮自治会と話し合い、合意のもとに決する」とするこれまでの確約に反するものである。ゆえに「本年9月末日まで」の退去期限は無効である。

私達は、吉田寮現棟の安全性を向上させる上で、学生の福利厚生を出来る限り縮減することなく速やかな老朽化対策工事を実施することが重要であると考えている。安全性の上で何ら問題のない新棟の使用継続は当然である。過去二度の交渉でこれらについて川添理事が納得することはなかったが、だからといって、話し合いを打ち切って一方的な「決定」のみを連呼しても、肝心の現棟老朽化問題の解決には結びつかない。

2、現に吉田寮に寮生が住み運営していることを無視して、当事者には何の連絡もなく一方的に福利厚生を縮小したり、生活基盤を破壊することは認められない。特に吉田寮を運営する寮自治会と現場の大学職員との重要な連絡ツールでもあってきた固定電話を停止することは、建物の維持管理や双方の円滑なコミュニケーションに支障をきたすという点からも問題である。

以上を踏まえ、以下計8点について質問と要求を行う。 10月31日までに回答されたい。

なお、学生担当理事である川添信介氏は8月28日に発出した文書において意図的に吉田寮に関するデマゴギーを発信し、吉田寮自治会から抗議声明が出ているにも関わらず、いまだデマゴギーの訂正や謝罪を行っていない。また、吉田寮自治会からの交渉要求に対しても一方的な拒絶を表明している。他にも、7月13日交渉で川添氏が行ったハラスメントについて、被害者から謝罪を求められているにも関わらず、居直り続けている。このような状況で、川添氏においてはまず自身の問題行動を振り返り、当事者に謝罪し、寮自治会との関係を修復する努力をまず行うべきである。それらを伴わない川添理事には吉田寮に関して公的に発言する適格性がない。したがって本質問状の宛名にある各機関が、各々の責任において回答することを求める。

質問1

電話回線を止めたことについて、どのようなプロセスを経て機関決定を行ったのか。また判断根拠はなにか。

質問2

物品支給を停止したことについて、どのようなプロセスを経て機関決定を行ったのか。また判断根拠はなにか。

質問3

寮内労働者の配置転換について、どのようなプロセスを経て機関決定を行ったのか。また判断根拠はなにか。

要求1 固定電話の回線を復旧させること。

要求2 物品支給を再開すること。

要求3 寮内労働者を再配置すること。

要求4 今後同様の一方的な生活破壊行為を行わないこと。

要求5 吉田寮の安全確保・老朽化問題の解決のために、話し合いの場を設定すること。